コレステロールと食事の羅針盤

卵とコレステロールの誤解

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卵と言えばコレステロール、コレステロールと言えば卵と言うように、高コレステロール食品の代表は、「卵」といわれます。



実際、どれほどのコレステロールが含まれているのか、下の数値をごらんください。
食品100g中のコレステロールmg(参考:日本食品脂溶性成分表より)

・鶏卵(全卵)・・・470
・鶏卵(卵黄)・・・1300

卵はMサイズで1個50gです。つまり全卵を1個食べると250ミリグラム近くのコレステロールをとってしまうことになります。

血中コレステロール値が高い人は、コレステロールを300ミリグラム以下に抑えるようにするとよいといわれますから、理屈からいくと、これではとても卵を食べられないことになってしまいますね。では、高コレステロールの方は、卵は食べることができないのでしょうか?

いいえそんなことはありませんので安心してください。

実は卵には、良質のたんぱく質や各種ビタミン、ミネラルが豊富に含まれています。
コレステロールを恐れるあまり、まったく食べないというのは、反対に健康的な食生活を送るうえで貴重な栄養素が不足する心配が出てきてします。

そもそも食品中のコレステロールがそのまま血中コレステロールの上昇に直結するわけではありません。

実は、食品中のコレステロールのうち、体内に吸収されるのはその1/3?1/2量であり、しかも1ミリグラム以上吸収されることはほとんどないといわれます。

血中コレステロール値が200~230ミリグラムの方なら1日1個、血中コレステロール値が230?300ミリグラムの方でも週に2~3個程度なら、卵を召し上がっても問題はないでしょう。

ただ注意しないといけないのは、卵は、
卵料理というすぐにそうとわかる形以外もさまざまな料理に用いられている
ということです。

てんぷらの衣やハンバーグのつなぎとしてや、マヨネーズにももちろん卵が使われています。
卵のコレステロールを考えるときには、これらの隠れた卵の存在にも注意しましょう。