コレステロールと食事の羅針盤

体脂肪の役割ってなんでしょう?

血中コレステロール値の高い人のすべてとはいわないまでも、血中コレステロールが高い中のかなりの人が減量の必要があります。

減量の本当の意味ってでも書きましたが、減量というとき、それは
脂肪を減らす
ということであり、筋肉や骨をやせ細らすことではありません。

また、一口に体脂肪といっても、内臓周辺についた
「内臓脂肪」
と、
皮膚の下にある
「皮下脂肪」
とに大きくわかれます。

さらに、減量といって、やみくもに脂肪を敵視するのもの問題がある場合があるのです。
なぜなら、体脂肪にも、ちゃんとした役割があるからです。

ではいったいどんな役割があるのでしょうか?
ここでは、体脂肪の大事な役割について書いてみました。

< 体脂肪の役割>

  1. エネルギーを蓄える貯蔵庫としての役割
    体脂肪というのは、生命維持に必要なエネルギーを蓄えておく貯蔵庫です。エネルギー源となる栄養素には、ほかにも炭水化物(ご飯、パン、めん類)、たんぱく質(肉、魚、豆)がありますが、それらと比べて軽くて熱量も多いことから、大量のエネルギーを貯蔵することができるのです。遭難したときに体脂肪が多い方の方が生き残る可能性が高いのもそのためです。
  2. 防寒具として、クッションとしての役割
    体脂肪で身体が覆われていることによって、体内で作り出される熱の放出を防ぎ、寒さから身体を守る役割があります。また、内臓や骨を外部の衝撃から守るクッションの役割もするのです。いわば体内エアバッグですね。
  3. ホルモンを分泌する役割
    体脂肪はエネルギーを貯蔵するだけでなく、ホルモンを分泌する内臓細胞としての役割もあることがわかってきています。ホルモンは必要量は微量ですが、体の体調を整えるというとても大事な役割を担っています。

 

コレステロールというのは、中性脂肪やリン脂質と並ぶ、脂質の一種です。食品中の脂質をうまく管理して、多すぎず、少なすぎずといった、身体の脂肪を適切に維持していく食事を考えていくことが大切です。