コレステロールと食事の羅針盤

イカ、エビ、貝類とコレステロールの関係は?

血液の色が赤くない魚介類のイカ、エビ、タコ、および貝類は、一時期コレステロールが多い食品として敬遠されたことがありました。実は私もつい最近までそう思っていました。

しかし、現在ではこれらのコレステロール含有量は半分以下に修正されましたし、そもそも1回に食べる量から考えるとまったく問題ではないといいます。

実は、それどころか、これらにはタウリンという成分が多く含まれ、成人病予防に効果があるとして最近は注目されているのです。タウリンはTVCMでもおなじみですね。

タウリンは、血中コレステロールをさげ、善玉コレステロールを増やす作用があります。
しかもコレステロールだけでなく、胆石の予防、血圧の正常化など、成人病予防に役立つ成分なのです。

効果的な油脂の摂取方法って?でも書きましたがコレステロールを低下させる作用のある成分として、青魚に多く含まれる、「不飽和脂肪酸」が注目されています。しかし不飽和脂肪酸を多く含む脂肪酸は酸化の進みが早いという難点があります。

そこで、ビタミンEの登場です。
不飽和脂肪酸の酸化を防ぐのに有効なのがビタミンEなのです。
イカやエビには、このビタミンE(E効力)が多く含まれています。
タバコや多量のアルコールは体内で過酸化脂質を増やす要因となります。コレステロールが高いうえに、喫煙やアルコールもこよなく愛している、という方は、是非、イカやエビを食べるようにしてください。

魚で注意すべきは、内臓や卵、皮、血合いの部分です。コレステロールは身の部分にはあまり含まれていませんから、切り身の魚はまず安心して食べられると考えていいでしょう。

ただし、めざしやしらす干しは、カルシウム源としては貴重なのですが、内臓や骨ごと食べることが多いですから量に注意することが必要です。